ブルーライトは有害?
パソコン、スマホを使いすぎると、 失明する?
最近、「ブルーライト」をカットするための様々な商品が、
お店で販売されるようになりました。
そうした商品の中でも、よく売れているのが、「JINS PC(ジンズPC)」です。
「JINS PC」とは
“ブルーライトをカットする機能をもったパソコン用メガネ”の事で、
発売されてから、すでに300万本も売れるなど、
人気がある商品のようです。
このパソコン用メガネ「ジンズPC」は、
“『ブルーライト』を、約50%カットできるメガネ”との事ですが、
そもそも、この「ブルーライト」というのは、いったい何なんでしょうか?
次にブルーライトについて、詳しく説明していきたいと思います。
([JINS PC]
[NEWSポストセブン])
ブルーライトとは?
ブルーライトとは、 「パソコン」「スマートフォン(スマホ)」「タブレット」
「液晶テレビ」「ゲーム機」などで
使用されている液晶画面(液晶モニタ、液晶ディスプレイ)から、
多く出ている光のことです。
中でもスマホは、パソコンよりも多く、ブルーライトを出しています。
([誠 Style][
PRESIDENT Online][マイナビニュース@][マイナビニュースA] [@DIME]
[ある奈良県の眼科医が目について書いたブログ])
また、このブルーライトは、
太陽の光、蛍光灯の光などの中にも、含まれています。
ブルーライトは、「目に見える光(可視光線)」の一種ですが、
虹が7色に見える事からも分かるように、
「目に見える光(可視光線)」には、いろいろな色が含まれています。
ブルーライトは、その「可視光線(目に見える光)」の中でも、
「青色系の光」のことです。
([週刊アスキーPLUS][マイナビニュース][豊橋南藤井眼科クリニック診療日誌])
このブルーライト――パソコンなどの液晶画面から、発生している光――が、
「目にとって良くない」という事で、
ブルーライトをカットするための商品が、沢山でているわけですが、
なぜブルーライトは、目にとって有害なのでしょうか?
それは、ブルーライトが持つエネルギーが、
「可視光線(目に見える光)」の中では、最も強いため、
他の色の光よりもブルーライトは、目に対して大きな負担をかけるからです。
ブルーライトは、
可視光線の中では「紫外線」に最も近い性質の光であり、
「紫外線」の次に、エネルギーが強い。
そのため“ブルーライトは、
『紫外線』と同じく、有害光線である”と考える専門家がいます。
そして、このブルーライトは、
「目の痛み」「目の疲れ」といったダメージを、
眼球に対して与える事が分かっています。
([日経ウーマンオンライン][マイナビニュース][NHK生活情報ブログ]
[豊橋南藤井眼科クリニック診療日誌][週刊アスキーPLUS][ソフトバンク])
ブルーライトが引き起こす可能性がある、様々な病気
パソコンなどの液晶画面から、発生している光(ブルーライト)が、
目にとって有害であるとしても、
今や現代人は、「パソコン」「スマホ(スマートフォン)」
「タブレット」などを 手放す事は出来ません。
デスクワークの人は、
それこそ1日中、パソコンを使用する事も、 決して珍しくは無いと思います。
「パソコン」「スマホ」なんて物が無かった、一昔前に比べれば、
現状では、多くの人が、
ブルーライトを沢山、 目の中に取り入れている事になると思います。
ではブルーライトが大量に、目の中に入ってくる事によって、
どんな病気になる可能性があるのでしょうか?
最悪の場合、失明する可能性も?
多くのブルーライトを、目に浴び続けると、
「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」という病気になる恐れがあります。
「加齢黄斑変性」とは、一体どんな病気なのでしょうか?
加齢黄斑変性とは、
「黄斑(おうはん)」―― 目の奥にある「網膜」の中心にある部位――に、
異常が発生し、 「視野の真ん中(つまり、最も見ようとする場所)」が、
見えにくくなったり、視力が低下したりする病気です。
この「黄斑(おうはん)」という部位は、
ものを見る際に、最も重要な役割を果たしています。
黄斑の働きによって、人間は良い視力を維持したり、
色の判別などを行なったりしているわけです。
したがって、この黄斑に異常が生じると、視力が低下したり、
「視野の中心(つまり、最も見たい場所)」が、
見えにくくなったりします。
つまり、加齢黄斑変性症(黄斑に障害が発生した状態)になってしまうと、
・読みたい文字が読めない
・見たいところが見えない
といった状態となり、日常生活に支障が出てくるようになってしまいます。
加齢黄斑変性症の自覚症状としては、次のようなものがあります――
・視野の中心が、見えにくくなる(中心が暗く見える)
・物がぼやけて見える
・物がゆがんで見える
・視力が低下する
加齢黄斑変性症になったとしても、早期の場合、
「視野の中心」以外は、正常に見えていて、
また片方の眼から、症状が現れる事が多いため、
発症について自分で気がつくのは、なかなか難しいそうです。
([加齢黄斑ドットコム@][加齢黄斑ドットコムA][加齢黄斑ドットコムB]
[マイナビニュース][ブルーライト研究会][眼科杉田病院][サワイ健康推進課]
[難病情報センター][かめざわ眼科])
この加齢黄斑変性という病気は、
日本では、あまり有名では無い病気なのかもしれませんが、
欧米では、この加齢黄斑変性が、
65才以上の「失明」原因の第1位となっています。
また日本でも「食生活の欧米化」と「高齢化」により、
加齢黄斑変性症の患者が、近年、急増していると言われています。
では現在、加齢黄斑変性の患者さんは、
日本に何人くらい、いるのでしょうか?
残念ながら、日本における加齢黄斑変性の患者数については、
まだ正確には、把握されてはいません。
しかし一部地域での発生率から推計して、
日本における加齢黄斑変性の患者数は、
約69万人くらいになるのではないかと考えられています。
そして加齢黄斑変性は現在、日本人の失明原因の第4位となっています。
この加齢黄斑変性は、年をとれば誰にでも起きる可能性のある眼の病気です。
その病名の通り、加齢が原因で発症する病気であるため、
50才以上に見られる病気です。
そして年をとると共に増加し、70才以上に多くみられます。
ただし早い人では、40代でも発症します。
([マイナビニュース][ブルーライト研究会][All About][難病情報センター]
[中日新聞プラス][加齢黄斑ドットコム@][加齢黄斑ドットコムA]
[眼科松村医院])
そして今、
“ブルーライトが、この加齢黄斑変性の原因になるのではないか”というように
考える専門家がいます。
さまざまなサイトで、
こうした“ブルーライトと加齢黄斑変性の関連性”について
指摘する文章がありましたので、以下に掲載していきます――
「たとえわずかでも、『ブルーライト』や『紫外線』を浴び続けると、
網膜の中心部にある『黄斑』がダメージを受け、
『加齢黄斑変性』の原因になる場合があります。」
(ブルーライト研究会)
「ブルーライトは、目の角膜や水晶体を通過し、網膜まで到達する。
これが近年増加している『加齢黄斑変性』の原因になりやすいという事で、
眼科医は、非常に問題視している。
『加齢黄斑変性』という病名から、高齢者が疾患しやすいとされている。
しかし子供の時から、ゲームなどでブルーライトを浴び続けると、
若くても『加齢黄斑変性』になる可能性があると、眼科医は危惧している。」
(マイナビニュース)
「ブルーライトは、紫外線に次いで、高いエネルギーをもっています。
そのため刺激性も高く、『黄斑部』や『網膜』にダメージを与え、
『加齢黄斑変性症』や『網膜疾患』を引き起こす原因の1つと、
考えられています。」
(ひとみ研究室)
「『黄斑変性症』は、老人の病気というイメージだが、
『ブルーライトによるダメージの蓄積』で、
(黄斑変性症の)リスクが高くなる可能性がある。
パソコンもスマホもない時代を生きてきた今の高齢者より、
これからも長時間、使っていくであろう若い人は、注意が必要」。
(南青山アイクリニック東京の井手武・副院長)
夜スマホ、夜パソコンは、「不眠症」の原因になる?
次に、“ブルーライトが、
睡眠障害の原因になる恐れがある”という事について、
お伝えしたいと思います。
夜、寝る前に、パソコンやスマホなどに熱中して、
ブルーライトを目に浴びすぎると、
その事が“不眠症などの睡眠障害”を引き起こす可能性があります。
なぜでしょうか?
この「ブルーライトと睡眠障害の関連性」について説明するには、
まず「睡眠のメカニズム」について、知って頂く必要がありますので、
最初に「睡眠のメカニズム」について、書いていきたいと思います。
この睡眠や眠気についてですが、
朝型の人は、太陽が昇って外が明るくなると、目が覚めて、
太陽が沈んで外が暗くなると、眠くなってくると思います。
こんな事は、当たり前の話ではあるのですが、
なぜ朝になると目が覚めて、
夜になると、眠くなるのでしょうか?
実は、これにはブルーライトが深くかかわっているのです。
太陽の光には、ブルーライトが含まれています。
そして人間の目が、このブルーライトを浴びると、
脳内における「メラトニン」の生産量が、減少します。
「メラトニン」とは、脳内で分泌されるホルモンの一種で、
人間の眠気を引き起こす物質のことです。
つまり朝、日光に含まれるブルーライトを、目に浴びると、
「眠くなるホルモン(メラトニン)」の産生量が減って、
その結果、人間は朝、活動的になる、というわけです。
夜になると、その逆になります。
つまり太陽が沈んで、日光がなくなるため、
日光に含まれるブルーライトが、人間の目の中に入ってこなくなって、
「眠くなるホルモン(メラトニン)」が増えてきて、
その結果、人間は夜、眠くなる、というわけです。
([NEWSポストセブン][ひとみ研究室][中日新聞プラス][週刊アスキーPLUS]
[豊橋南藤井眼科クリニック診療日誌])
明るくなると目が覚めて、暗くなると眠くなる――
これが朝型の人にとっての、自然な生活リズムなわけですが、
夜間にパソコンやスマホやタブレットなどを使ってしまうと、
この自然のリズムが、狂ってくる恐れが出てきます。
なぜなら、寝る前にパソコンやスマホなどを使うと、
こうしたデジタル機器の液晶画面から出ているブルーライトによって、
「眠くなるホルモン(メラトニン)」の生産量が低下し、
その結果、目がさえてしまう、といった事になる可能性があるためです。
パソコンやスマホなどを使用する事によって、
夜、ブルーライトを目に浴びすぎると、
体内時計(サーカディアンリズム)や自律神経が乱れてしまい、
なかなか寝つけなくなったり、
翌朝、起きるのが辛くなったりしてくる可能性があります。
([週刊アスキーPLUS][ひとみ研究室])
では、こうした睡眠の不調を、避けるためには、
寝る何時間前に、パソコンなどの使用を、やめた方が良いのでしょうか?
「ダ・ヴィンチ電子ナビ」によれば、
「よく眠りたいなら、寝る2時間前には、
(パソコン、スマホ、テレビの)画面を見るのを、やめよう」との事です。
ここまで、
“ブルーライトが、様々な病気を、引き起こす恐れがある”という事について、
お伝えしてきました。
では、こうした“ブルーライトによる被害”を防止するためには、
どうすれば良いのでしょうか?
1つの方法としては、ブルーライトをカットできる商品――
「PCメガネ」や「ブルーライトカット・フィルム」などを使用する事が
考えられます。
でも、わざわざ、こうした商品を買わなくても、
「無料」で、ブルーライトを減らせる方法もありますので、
次のページでは、そうしたオトクな方法を、お伝えしたいと思います。
次のページ……
ブルーライトを、無料で減らせる方法――PCメガネは、買わなくても良い?
↓「ブルーライト」についての記事(全4ページ)↓
・ブルーライトは有害?
パソコン、スマホを使いすぎると、失明する?(このページです)
・ブルーライトを、無料で減らす方法
――PCメガネは、買わなくても良い?(2ページ目)
・PCメガネ(パソコン用メガネ)には、効果はあるのか?(3ページ目)
・ブルーライトは、無害?(4ページ目)
【参考文献】
・ブルーライトを浴び続けると、どうなるの?(マイナビニュース)
・ブルーライトによる睡眠の質の低下に、睡眠障害の研究者が警鐘(NEWSポストセブン)
・ブルーライトが、想像以上に怖い件(週刊アスキーPLUS)
・女子のプチ不調の一因は、ブルーライト?(日経ウーマンオンライン)
・ブルーライトとは(ブルーライト研究会)
・パソコンやスマートフォンから発するブルーライトは、目に悪い? (ある奈良県の眼科医が、目について書いたブログ)
・スマホ普及で注目が高まる、ブルーライトの睡眠障害への影響とは?(マイナビニュース)
・ブルーライトから、目を守るための方法とは?(中日新聞プラス)
・ブルーライトが、目に与える影響(中日新聞プラス)
・ブルーライト問題(豊橋南藤井眼科クリニック診療日誌)
・目のブルーライト対策(ひとみ研究室)
・ブルーライトガードフィルム(ソフトバンク)
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